§19 ワイエルシュトラスの定理

点集合の一般理論は解析学のより高度な分野で非常に興味深く重要になるが、その多くは本書のような本に含めるには難しすぎる。しかしデデキントの定理から導かれる基礎的な定理が一つあり、これは後で必要になる:

集合 \(S\) が無限に多くの点からなり、\(S\) の全ての点が区間 \([\alpha, \beta]\) に含まれるなら、その区間の少なくとも一つの点は \(S\) の集積点である。

証明を示す。直線 \(\Lambda\) を次のようにして二つのクラス \(L\) と \(R\) に分ける: 点 \(P\) が \(L\) に属するのは \(P\) よりも左に \(S\) の点が無限にあるときであり、そうでないとき \(P\) は \(R\) に含まれる。するとデデキントの定理の (i) と (iii) が満たされる。さらに \(\alpha\) は \(L\) に含まれ \(\beta\) は \(R\) に含まれるので、条件 (ii) も満たされる。

よって点 \(\xi\) であって \(\delta\) の大きさに関わらず \(\xi - \delta\) が \(L\) に属し \(\xi + \delta\) が \(R\) に属するものが存在する。このとき \([\xi - \delta, \xi + \delta]\) は \(S\) の無限に多くの点を含むので、\(\xi\) が \(S\) の集積点となる。

区間に含まれる集積点が \(\alpha\) や \(\beta\) になることも当然ある。例えば \(\alpha = 0,\ \beta = 1\) で \(S\) が \(1,\ \frac{1}{2},\ \frac{1}{3},\ \ldots\) なら、\(0\) が唯一の集積点となる。

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