§81 有界関数の上限と下限

\(\phi(n)\) を正整数変数 \(n\) の関数とする。\(\phi(n)\) の値を全て集めると集合 \(S\) が定義でき、\(S\) に対しては §80 の議論を全て適用できる。こうして定義される \(S\) が上に有界、下に有界、有界のとき、\(\phi(n)\) をそれぞれ上に有界、下に有界、有界と言う。\(\phi(n)\) が上に有界なら、ある実数 \(K\) が存在して全ての \(n\) に対して \(\phi(n) \leq K\) となる。このときある実数 \(M\) があって

が成り立つ。この実数 \(M\) を \(\phi(n)\) の上限 (supremum) と呼ぶ。同様に \(\phi(n)\) が下に有界なら、ある実数が \(k\) があって全ての \(n\) で \(\phi(n) \geq k\) である。このときある実数 \(m\) があって

が成り立つ。この実数 \(m\) を \(\phi(n)\) の下限 (infimum) と呼ぶ。

\(K\) が存在するなら \(M \leq K\) が成り立ち、\(k\) が存在するなら \(m \geq k\) が成り立つ。そして \(k\) と \(K\) が両方存在するなら次の不等式が成り立つ: \[ k \leq m \leq M \leq K \]