§104 §102 の定理の別証明

§102 の二番目の定理の最も単純な証明を示す。\([a, b]\) に含まれる任意の実数を \(\xi\) とする。関数 \(M(a, \xi)\) は \(\xi\) に関して単調増加であり、かつ \(M\) を超えない。よって \(M(a, \xi) \lt M\) か \(M(a, \xi) = M\) かに応じて \(\xi\) を \(L\) と \(R\) に入れれば、切断を定義できる。この切断に対応する実数を \(\beta\) とする。\(a \lt \beta \lt b\) なら \[ M(a, \beta - \eta) \lt M,\quad M(a, \beta + \eta) = M \] が全ての正の実数 \(\eta\) に対して成り立つ。さらに §103 の \(\text{(1)}\) から \[ M(\beta - \eta, \beta + \eta) = M \] も分かる。つまり \(x\) が \(\beta\) に近ければ \(\phi(x)\) は \(M\) に好きなだけ近い値を取る。\(\phi(x)\) は連続だから、\(\phi(\beta)\) は \(M\) に等しくなければならない。

もし \(\beta = a\) なら \(M(a, a + \eta) = M\) で、\(\beta = b\) なら \(M(a, b-\eta) \lt M\) かつ \(M(b - \eta, b) = M\) となる。どちらの場合でも同様に議論できる。

この定理は §71 で使った区間の再帰的な分割による議論でも証明できる。区間 \(PQ\) における \(\phi(x)\) の上限が \(M\) なら、\(PQ\) を二等分すると少なくとも一方で \(\phi(x)\) の上限が \(M\) となる。これを \(P_{1}Q_{1}\) とすれば、§71 と同様に同じ処理を繰り返すことで \(\phi(x)\) の上限が \(M\) である区間 \(PQ,\ P_{1}Q_{1},\ P_{2}Q_{2},\ \ldots\) を取れる。§71 と同じ理由によりこの区間は点 \(T\) に収束し、この点において \(\phi(x)\) が \(M\) となることが示せる。