§141 サインとコサインの多項式の積分

関数が次の形をした項の有限個の和なら、必ず積分を計算できる: \[ A\cos^{m} ax \sin^{m'} ax \cos^{n} bx \sin^{n'} bx\cdots \] ここで \(m,\ m',\ n,\ n',\ \ldots\) は正の整数で、\(a,\ b,\ \ldots\) は実数とする。この形の項は次の形をした項の和として表せる: \[ \alpha\cos\{(pa + qb + \cdots)x\},\quad \beta \sin\{(pa + qb + \cdots)x\} \] ここから積分もすぐに分かる。

例 51
  1. \(\sin^{3} x \cos^{2} 2x\) の積分を計算する。この場合には等式 \[ \sin^{3} x = \dfrac{1}{4}(3\sin x - \sin 3x),\quad \cos^{2} 2x = \dfrac{1}{2}(1 + \cos 4x) \] を使う。二つの式を乗じて \(\sin x \cos 4x\) を例えば \(\frac{1}{2}(\sin 5x - \sin 3x)\) と置き換えれば \[ \begin{array}{l} \displaystyle \dfrac{1}{16}\int (7\sin x - 5\sin 3x + 3\sin 5x - \sin 7x)\, dx\\ \displaystyle \qquad \qquad = - \dfrac{7}{16}\cos x + \dfrac{5}{48}\cos 3x - \dfrac{3}{80}\cos 5x + \dfrac{1}{112}\cos 7x \end{array} \] を得る。

    積分を違う形で計算する方法も当然ある。例えば \[ \int \sin^{3}x \cos^{2}2x\, dx = \int(4\cos^{4}x - 4\cos^{2}x + 1) (1 - \cos^{2} x)\sin x\, dx \] は置換 \(\cos x = t\) を使えば \[ \int(4t^{6} - 8t^{4} + 5t^{2} - 1)\, dt = \dfrac{4}{7}\cos^{7} x - \dfrac{8}{5}\cos^{5}x + \dfrac{5}{3}\cos^{3}x - \cos x \] に帰着できる。この式が一つ前の計算結果と定数分だけ異なることも確認できるだろう。

  2. 関数 \[ \cos^{2}x,\quad \sin^{3}x,\quad \cos^{4}x,\quad \cos ax \cos bx,\quad \sin ax \sin bx, \] \[ \cos ax \sin bx,\quad \cos^{3}2x \sin^{2}3x,\quad \cos^{5}x \sin^{7}x,\quad \cos x \cos 2x \cos 3x \] の積分を好きな方法で計算せよ。 [この種の積分では帰着の公式を使った方が簡単な場合もある (第六章に関するその他の例 39)]